2018年3月3日の礼拝「御国を宣べ伝えるために」マタイ10:5-10
前回もイエス様が弟子たちを派遣する箇所ですが、今日の箇所は福音を宣べ伝えるために弟子たちを派遣するにあたり、イエス様がどんなことをおっしゃったのかを考えながら、神様の働きを広げるために、「必ず必要を満たしてくださる素晴らしいお方なのだ」という事を確信して、主を礼拝していきたいと思います。
今日の聖書箇所のタイトルは「御国を宣べ伝えるために」ですが、どのように宣べ伝えられたのでしょうか? イエス様の弟子達を通じて宣べ伝えられていったのです。私達も神の国から遣わされた者ですよ!!
5節6節に書かれている背景を説明すると、救いの知らせはまずイスラエルで苦しんでいる人達のところに届けなさい、という事でした。なぜならイエス様の十字架と復活の前の出来事だからです。
マタイの福音書の3章では、人々に洗礼を授ける役割を担っていたバプテスマのヨハネが「心を神に向けなさい。天の御国が近づいたから。私は、人々が心を神に向けて生き方を改めたことを公に示すために水による洗礼を授けていますが、私より後に来られる方つまりイエス・キリストはわたしよりもはるかに力ある方であり、その方は神の霊とその炎によって洗礼を授けられます」とイエス・キリストの救いについて人々に叫び、伝えていました。
そしてマタイの福音書4章17節でイエス様ご自身が宣教をスタートするにあたり、「心を神に向けなさい。天の御国が近づいたから」とおっしゃいました。
この時にどんなことが起きていたのかを読み返すと、先程紹介した洗礼を授けていたバプテスマのヨハネがヘロデ王によって殺されてしまった、という出来事があります。つまり、彼の死がイエス様の宣教のスタートの時となったのです。
そのような背景と照らし合わせて今日の箇所の5節6節を読むと福音はまずイスラエル人に伝えられ、そしてイスラエルの人達がイエス様を拒んだので私達・異邦人に救いの知らせが届いたという流れがあるのです。
今日の箇所を今の時代つまり聖霊様が豊かに働かれている時にいる私達に適応して考えたいと思います。
12人の弟子たちに命じられたのは「『天の御国が近づいた』と宣べ伝えなさい」という事と、「病人を癒し、死人を生き返らせ、重い皮膚病に冒された者をきよめ、悪霊どもを追い出しなさい」つまり、それまでイエス様がしてきたことと同じことをしなさい、とお命じになったのです。それだけではなく、その業ができるようにと神の権威を弟子たちに授けてくださったのです。
そのことは先週読みましたマタイの福音書10章1節「イエスは12弟子を呼んで汚れた霊どもを制する権威をお授けになった」と書かれているように、イエス様を信じている私達ひとりひとりにも与えられている権威なのです。
第1ヨハネ5章4節「子供達(これはイエス様を信じている私達)。あなたがたは神から出た者であり、彼ら(悪霊)たちに勝ちました。なぜならあなたがたのうちにおられる方は、この世にいる者よりも偉大だからです」
私達の内にイエス様がおられる、という自覚はあるでしょうか?
みなさんの内側にイエス様がおられるのですよ!? 驚きと感動があると思います!!
使徒の働き3章にはペテロが足のなえた人を「イエス・キリストの名によって立ち上がり、歩きなさい」と言って癒した奇跡の実話が書かれています。
私達は大胆にイエス様の御業を求め「癒しとしるしと不思議を行わせてください」と祈り求める、その力が与えられていると信じることです。
このように神様から与えられている権威による御業を通じ、神の栄光が現れて
癒され、回復し、それによって神を崇めるようになるのです。
その御業は愛が土台でなければ、意味がありません。どこまでもgive and giveなのです。これをしたんだから、クリスチャンになりなさい、なんて下心があってはいけないのです。救いは神様の御業です。私達はただ神様への愛の応答として、隣人を愛することを神様は求めていらっしゃるのです。イエス様は
私達の救い主であり友達であるように、私達もだれかに寄り添う友となりたいと思います。
次に9節10節。イエス様は弟子たちの信仰を成長させ、神様の御業を経験させるために「金貨も銀貨も持って行くな、袋も2枚目の下着も履物も杖ももたずに出て行きなさい」とおっしゃいました。ルカの福音書22章35節でイエス様と弟子たちの会話があります。「わたしがあなたがたを財布も袋も履物ももたせずに遣わしたとき、何か足りないものがありましたか」彼らは「いいえ、何もありませんでした」つまり、いつも必要が満たされるという奇跡と恵みを受けていました。だから大胆に主の奇跡を証しすることができたのです。
しかし、イエス様がいよいよ十字架にかかろうとしている前にこうおっしゃいました。ルカの福音書22章36節でイエス様はこうお命じになりました「しかし今は、財布のある者は財布を持ち、同じように袋も持ちなさい。剣のない者は上着を売って剣を買いなさい」イエスさまは状況に応じて私達のために的確に命じてくださるのです。どうして剣をもちなさいとおっしゃったのかは、ぜひこの続きをお読み頂きたいと思います。
いずれにしても、イエス様が権威を与え、励まし、弟子たちが大胆に「天の御国が近づいた」つまり「神のご支配の時がきている」とおっしゃったことを受け取って、私達も信仰をもって福音を宣べ伝える者でありたいと思います。
そして救いの知らせである福音を聞き「イエス様、あなたはわたしの主です。イエス様の十字架と復活を信じます」と告白してください。そうすれば、そうするだけで救われるのです。神に信頼する者はだれも失望させられることがないのです」
時が良くても悪くても、イエス様の救いの知らせを運ぶ者、そして従う者でありたいと願います。
お祈りします。